統合失調症とうつの似てるところについて当事者がちょっと言ってみる

 そういえば、試験、受かりました。今、東京の免許センターに免許を申請中です。

 

 さてさて、こんなニュースに気付きまして。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130909/k10014384531000.html

 ――うつ病統合失調症 判別方法を開発(NHKニュース)

 

 で、会社で空いた時間に(だって空いてるんだもん)ヤフーのリアルタイム検索でどんな風に言われてるのか眺めてたんですが、見かけた中に、

  • うつと間違うとかありえない
  • うつよりも躁鬱と判別できるようになったほうが

 とかそういうのを見かけまして、実際、うつと統合失調症ってかなり似てるので一般的理解はやっぱりないんだなあ、とか思いまして、今日のエントリーを書く動機になりました。

 他にも書きたいこといくつかあったんです。オリンピックの話とか原田ムネノリ逮捕とか。まあそれは、明日以降まだ気が向いていれば。

 

 で、統合失調症とうつの似てるところですけど、書く前にちょっとだけ注意事項というか。

 私は統合失調症当事者です。もう10年以上前に診断を受けて、薬飲みつつ、障害者枠ですが仕事もしています。調子は、いいときもあるし、悪いときもあります。

 あと、自分の病気なんでそれなりに調べてはいますが、医師免許持ってるわけじゃないので正確な記述はたぶんできないだろうし、例としても自分くらいしか観測範囲にいないので特例的なものを取り上げてる可能性があります。

 

 では書きます。

 重度のうつと統合失調症陰性症状はとてもとても似ています。どちらも、気力・活力・活動等が減退します。基本的には何をするのも億劫で、布団から出れないままってことが多々あります。食べるのも面倒だし、お風呂とかとてもとても。

 うつと統合失調症は似てないっていう人は、たぶん、陰性症状のことを知らない。陽性症状という、幻聴妄想、いわゆるオカシな言動がイコール統合失調症だと思っているんだと思います。

 陽性症状は「異常なもの」として目に付きやすいのでそっちがやっぱり統合失調症のイメージになってるんだろうな、とは思います。でも、陽性症状って出ない人もいて、その場合、陰性症状がメインになってしまうので、結果、うつと判断がつかないことがあります。

 

 もうここまで書いてだいぶ疲れてきました。(ダメ

 疲れやすくなってしまうのも統合失調症の症状の一つです。というか、メンタル系の病気はだいたい、気持ちの力加減を調整するのが苦手になるので疲れやすくなってる人は多いです。全力出さなくてもいい時に全力でしか取り組めない、とか。

 

 躁鬱とはまた似てますね。躁鬱っていうか双極性障害はあんまり詳しくないんですが、双極性障害躁状態の全能感と、統合失調症の陽性症状の全能感。伝え聞く感じではすごく似てます。ここは、双極性障害をよく知らないので違いはうまく言えないかな。

 

 統合失調症とうつ、すごく似てるんですが、起こる仕組みが違います。だから、誤診で統合失調症なのにうつと診断されたり、うつなのに統合失調症と診断されたら、薬が効きません。むしろ副作用でより状態が悪くなる。誤診の怖いところは、これで「薬飲んで悪化」というのを経験してしまうと、医者や薬について不信感を持ってしまい、薬飲まなくなったり、診察行かなくなったりして、病気そのものが進行してしまうことです。

 統合失調症もうつも、まだ病気の仕組みが解明されているわけじゃないです。仮説の域をまだ出てない。

 でも、薬物療法は今のところ「最も効果があるとわかっている治療法」です。

 この「最も効果があるとわかっている治療法」を受けないのは、もったいないです。少なくとも辛さをいくらかは軽減できるのに、と。

 

 で、そんな私なんですが、最初なんだか調子が悪いなあ学校行けないなあご飯も食べれないやあ、と心療内科にかかったときは「うつ」の診断でした。なので、うつ病の薬を飲んでいました。ら、効かない。効かないと医師に訴えると薬の量が増える。まだ効かない。もっと増える。と、親に病気がばれるころにはかなり大量の薬を飲んでいました。

 で、私は当時始めたばかりのネットで知識を集めまして、「うつは数ヶ月しっかり療養したら回復する」というのを知りました。ので、親に入院したいと申し出たのですね。

 親は医療関係者で、いろいろ調べ上げて、うつ治療で有名な病院に連れて行ってくれました。で、診断受けたんですが、「うつじゃないっぽいから××病院に紹介状書きますね」と。

 で、その紹介された病院に行って診察したら、「今まで飲んでた薬をやめて、この薬を飲んでみて」「入院までベッドを空けないといけないから少し待って」とのことでした。私だけ待合に出されて、両親と医師がなんか話してたけど、その辺はよくしらん。

 そしてねそしてね、その薬を飲んだら、あらまあ劇的に体が軽くなったんですよ。ちょっと頭ががんがん痛かったけど。後になって考えると、うつの薬をやめたか、新しい薬を飲んだ反応かで熱が出ていたっぽいです。

 その後入院して、いくらか状態が落ち着いて退院して、あと実家で療養して。学校は一年間休学していました。

 

 私自身、誤診で薬が合わなかったことを経験しているので、これ、何の知識もないときに、しかもメンタル病って世間的に偏見があるのに、初診で誤診されて薬合わない→医療機関信用しないって人、たぶんかなり多いと思うんです。

 だから、統合失調症とうつを高確率で判別できるってのはすごく画期的なことなんです。早く実用化されるといいなあ。